よむきくたべるあるくみる

現在「そだてる」モードにつき、どれも中途半端。

『なかよし』展見てきました

http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/yayoi/exhibition/now.html

※記事内、漫画家の先生全員基本呼び捨てですスミマセン。

子どもの頃、私は「なかよし」派でした。私が読み始めた頃(小5~6、昭和61~62年くらい)の人気作家はあさぎり夕。「なな色マジック」始まったあたりで、あと人気あったのは八木ちあきとか、怖い系だと松本洋子とか。そして連載中だった「ぽーきゅぱいん」でひうらさとるが好きになり以降30年来ひうらファン。たておか夏希と高瀬綾早稲田ちえも好きでした(たておか夏希先生、今回の展示にも全くなく漫画家辞めちゃったんだろうなあ)。平成に入る頃にはアニメオタクになったこともあり(笑)、なかよし卒業。海野つなみは私がなかよし卒業してからのデビューなのでしばらく知らず、Amieで知ったと思う。
ちなみになかよし読み始めてすぐくらいに武内直子が本誌初登場で読みきり描いてて、うわーめちゃくちゃ少女漫画~、と思った記憶が。後々あんな大ヒット作を出すとは思わなかったよ。

という43歳なので、これは絶対見に行かなくては!と、平日に休み取って行ってきました。混雑時は整理券を配布とかサイトに書かれてたので覚悟して朝イチで行ったのですが、さすがに平日の朝イチは空いていた。じっくり見放題だった。

展示室は1階2階に分かれていて、ちょうど1階が私が読む前の時代、2階が私が読んでからの時代でした。1階は私がほとんど知らない世界ではあるものの、かなり興味深く。2階はうわー懐かしい!と、そうそうそんなのあった、の繰り返しでした。

  • 創刊後、他の雑誌との競争でふろくが豪華になったけど、輸送する国鉄の規制で紙もののみに制限された、というのが面白かった。それで1987年の国鉄民営化でまたふろくが自由になったそうな。ふろくの歴史!
  • 昔のなかよしには、手塚治虫美内すずえも描いてた。のでお二方の原画も見れた。いや上手だわー。上手すぎる。
  • 美内すずえ、原稿用紙がオリジナル! 端に鈴マークが入ってる。
  • わんころべえ、今も連載続いてるのか! 1976年から43年って。すごすぎる。
  • おはようスパンクとキャンディキャンディ。幼児の頃にアニメ見てたなあ(ストーリーは覚えてない)。
  • あさぎり夕、昨年亡くなってたとは! 後年BL作家(しかも漫画だけでなく小説も)になってびっくりした。登場人物にボウイって名前。デヴィッド・ボウイ好きだったのかな。
  • 現役なかよし読者だった頃、あさぎり夕はあまり好きではなかったけれど、今見ると絵も話も上手。そりゃ人気作家になるわけだ……。当時のトレンドが反映されてるんだけど、今見てもあまり古臭くない。
  • あさぎり夕とか、きんぎょ注意報とかのふろく。持ってたー! 作品そのものより、ふろく見て感じる懐かしさ。
  • 私のお目当て、ひうらさとる高瀬綾早稲田ちえ海野つなみの原画。カラー原稿だけでしたがじっくり見れて満足。
  • NERVOUS VENUSの表紙の赤、カラートーンだった。
  • CLAMPがなかよしに連載開始した時はめちゃくちゃ驚いた(Wingsで聖伝読んでた世代だからね)。あーそうそう! CLAMPと言えばトーン多用だった! トーンばりばりの原画見て思い出しました。
  • カードキャプターさくら、今も連載してるのか!(続編ですが)

とまあ、驚きやら懐かしさやら、めちゃくちゃ楽しい企画展でした。
しかし何より一番すごいと思ったのは、弥生美術館がふろくも含めて古い「なかよし」を保管していること。展示してある本誌やふろくはほぼ「弥生美術館所蔵」だった。(ちなみに原画はほぼ「個人蔵」。おそらく作家本人の所蔵かと。)
以前、明治大学米沢嘉博記念図書館を見学したことがあるのですが、そこで、少女漫画や少女漫画雑誌は網羅的に収集されることが少なく、雑誌の本誌が残っていてもふろくはないことも多い、と聞いた覚えがあります。弥生美術館も全巻は揃っていないのかもしれませんが、これだけの展示ができるくらい所蔵しているのはすごい。素晴らしい。


会場に訪れた先生方のサイン。豪華!