よむきくたべるあるくみる

現在「そだてる」モードにつき、どれも中途半端。

Attitude

ダイナマイトトミー監督、TAIJI音楽監督、なアレを下北沢トリウッドに行って見てきました。酒飲みPATAと、DENさんの隊士姿を見る為に(笑)。
いやもう予想以上にB級で面白かった!
以下、ネタばればりばりで感想です。

  • 簡単に筋をいうと、売れないバンドマンが集まって新撰組の映画を撮るのだがそこにはいろいろ障害が……という映画です。
  • 全員が自分役で出てるけど、名前と過去のバンド名が同じなだけで、人物設定は全然別物だった。たとえばRYO(元バイセクZIGZO、現test-No.)はこの映画では、元バイセクではあるけれど、現在はGEORGEのマネージャーをやっている、という設定。
  • この「人物設定は別もの」というのが理解できてなかったので、事前に公式サイトを見た時は訳が分からなかった。
  • で、目当てのDENさんの隊士姿、おっそろしく似合ってました。いやーかっこいい。
  • でも、それを見る度に私の脳裏に♪おきたーそうしはBかっぷ〜*1って歌が流れる(苦笑)。
  • RYOちゃんの腹黒マネージャー役がすごく良かった。スーツに眼鏡。スーツ萌えも眼鏡萌えもないけどあれは良い。しかも腹黒。素敵すぎる。
  • GEORGEがドル箱スターって設定は無理があると思う……。
  • 飲み屋のシーン、必ず後ろにPATAさんが。TAIJIと一緒に飲んでて、TAIJIはセリフっぽいものも吐いてたけど、PATAは一言も喋らず。いかにもPATA。
  • 新撰組のはずなのに時代がめちゃくちゃで柳生十兵衛とか織田信長とか、何故か緋村剣心もいる、ってのは事前に知ってたけど、志々雄までいるとは……!(爆笑)
  • 日本刀だけじゃなく、火縄銃だのライトセーバーだの登場した立ち回りシーンは単純に面白かった。周りが静かだったから我慢したけど、本当は馬鹿笑いしたいくらい面白かった。
  • しかしところどころ挟まれるイメージ映像みたいな、英語でキーワードが書かれた画面、あれはいらない……。いや、きっと監督にはあれが一番重要なんだと思うけど……。
  • エンドロールにNOISYとHIMAWARIの名前が! うわあ、どこに出てたんだ。見逃した!
  • しかしこれ、絶対制作費回収できないだろうなあ。もともと小さな映画館だけど(50席もない)、私の見た回のお客さんは10人もいなかったし……。
  • で、あの、多少まじめなことを言いますが。これ、完全に「男の世界」だなあ、と。
  • この映画は、「何故バンドをやるか」「ロックとは何か」というテーマを描いたそうで、多分、「ロックとは自由だ」とか「本当の自由を手に入れるためにバンドをやる」というのが答えなんだろう。
  • ただ私は、「ロックとは男の世界である」という答えが一番正しい気がした。監督が意識してるのか、無意識から滲み出ているのか分からないけど。
  • バンドマンたちの絆はとても強くて、そこに女は入れない、入っていってはいけないような世界。
  • もちろん私はそれを否定しない。ステージの上にそういうものを見ることがあるが、それはそれでとても美しい。私はそこに入っていこうとは思わない。ファンとしてステージの下からそれを見ていれば充分だ。
  • しかし、この映画における女の扱いはちょっとひどい。出てくる女は、金づるか、性の対象か、夢(自由)の邪魔をするもの、だけ。
  • 石坂マサヨですら、「俺の書いた曲で印税入ったんだろ」とか言われて、金をせびられる役だったし(俺の書いた曲なら「俺」にも印税入るはずだが。ゴーストライターか? 仁義切れってことか?)。
  • そんなふうに描かれてしまうと、何だかやっぱり悔しい気がする。
  • 少なくとも、女を「客」として見てほしい。女を「客」として見ることすらできないのなら、売れなくて当然なんじゃないかなと思った。まあ、「客」もつまるところは金づるなんだけど。
  • あと、見た目の良いねーちゃん侍らせて豪遊、っていうのはいまだにバンドマンの夢なのか? いまの若いバンドマンはそうでもない気がするけど……40がらみのバンドマンがいまだにそうなのなら、頭の中身が20年前で止まってるってことで、それはもう自由とか音楽とか言う以前の問題なんじゃないかとちょっと思った。

*1:91年頃の映画「幕末純情伝」の主題歌。ちなみに沖田総司役は牧瀬里穂だった。