よむきくたべるあるくみる

現在「そだてる」モードにつき、どれも中途半端。

ミュージカル「ハウ・トゥー・サクシード」東京芸術劇場中ホール

観覧2回目。初日から3日しか経ってないし、そんなに変化はないだろうと思ってたんですが、侮りすぎでしたゴメンナサイ。なんていうか、初日はみんな演技が硬かったんだなー、という感じ。はじけ具合が全然違った。何だかめちゃくちゃ楽しかったです。

  • 今日の寝言は「まさか……あなたがそんな人だったなんて……」。やっぱり日替わりアドリブだったのか。でも初日の「緑のヤツ」の方が面白かったな。
  • 初日に書き忘れたのだが、西川だけヘッドセットなのか、耳の後ろから頬にマイクが出てる(目立たないけど)。しかし他の人はマイクの姿が見えない。肉声ではないと思うんだけど、一体どこにマイクが……?
  • これも初日に書き忘れたけど、「そんな大量の株をどうやって発行するんだ」だの、「やらせや捏造で首が飛ぶのは嫌ですからね」だの、自爆ネタだらけ。いいのかフジテレビ。
  • へディが社長室のシャワールームに入っていく時、一瞬言葉につまってからセリフを言ったのだが、直後にフィンチが「何でつまってたんだろ?」と(笑)。こういう時ってそうやって笑いのネタにされた方が楽なのかな。まあ喜劇だしな。
  • スミティのツッコミ加減がすごくいい。
  • 今日の私の席は1階席のど真ん中辺り。遠くもなく近くもなく、表情は結構はっきり見えるけど舞台全体も見渡せる、というかなり良い席でした。初日はもっと前だったし西川ばっかり追ってしまったりしてたけど、全体を見渡す方が面白かった。
  • 今日はばっちり踊る女性のスカートの中が見えました。スーツの色とパンツの色までは合わせてないのね。
  • そういえば、このミュージカルってダンスが少ない。なので宝島大冒険の海賊のダンスがすごく印象に残った。折角ミュージカルに出てるんだから、西川ちゃんもしっかりダンスすれば良かったのに。
  • 社長がヘディを「プードルちゃん」と呼ぶのが良い。「子猫ちゃん」だと何か違う。
  • 会長に良い子良い子されてるフィンチはやっぱりすごく可愛い。
  • フィンチ以外の男性陣もなんかすごいいちゃいちゃしてた。初日は西川ばっかり見てて気付かなかったけど。思わずニヤけた。
  • 浦嶋さんの歌がすごい迫力あって楽しい。
  • カーテンコールが終わって袖に入っていくときの西川の動きが何かの真似っぽいな、と思って考えてみたら、ダンディ坂野だった。……黄色いスーツだからか!
  • パンフも無事購入。おまけ(「努力しないで出世する双六」とフォトカード3枚)付きで2200円。安い。ぱらぱら見た感じ、ミュージカル初心者に親切なつくりだった。次に見に行くのは千秋楽も近い頃なので、それまでに読んでおこうと思います。

ところで今日見ていて思ったのだが、これは舞台を現代にするより、初演当時のままの方が楽しめる話なんじゃないか。何というか、かなり引っかかる部分が多くて、それで初日は素直に楽しめなかったような気がする。
たとえば、IT企業が舞台になってるのに開発部署が欠片も出てこないとか。大企業といえども今や郵便室がある会社なんて少ないんじゃないかとか(大企業で働いたことないから知らないけど)。口述筆記って今でもしてるのかとか(手書きの文書をワープロ打ちはあるけど)。なんで女性は秘書ばかりなのかとか。ローズマリーの歌が要約すると「ごはんを作って仕事で遅い夫を待つの。それが妻ってものよ」なのは現代においてどうなのかとか。男性は「努力しないで出世する方法」なのに、女性は「努力しないで結婚する方法」って、とか。*1
これが、初演当時(1960年代)のアメリカという設定で考えれば納得できるのだけど(日本でもそれほど違和感はない)、現代だと思うといろいろ文句を言いたくなる。ハウトゥーが本ではなくメルマガで届くというのは良いアイデアだと思うのだけど。
そしてそんなことを言っておきながらアレですが、ああいうホモソーシャルな会社はフィクションで見る分にはとても楽しいです。うひゃー。(アタマ腐ってて本当にスミマセン……)

*1:私自身はバリバリ働いて仕事で出世したいわけではなく、寧ろ働くのが面倒なので専業主婦になりたいくらいです(生活に困らないなら働きたくない。ニートか(笑))。が、メディアで当然の如くそういうことを言われると腹が立つのです。思想と希望が一致してないな。